今日はいよいよ、新橋演舞場3月花形歌舞伎の千穐楽です。
当ブログでもお待ちかね!解説クイズの答えを大発表!!
皆様、何問解けましたか??
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第1問
『暗闇の丑松』
銭湯の場面で、棚からつり下がっている赤いものは何でしょう?
答えは…「ぬかぶくろ」でした!
現代ではあまりお目にかかりませんが、布の袋に米ぬかを入れたもので、体を洗うのに使います。
米のとぎ汁はお肌によいと良く聞きますから、「ぬかぶくろ」も美肌効果抜群??
第2問
『妹背山婦女庭訓』
お三輪が田舎の女の子であることは、お三輪のどこに表れているでしょう?
答えは…2点あります!
①萌黄色の着物
②すすきのかんざし
この明るい緑色、「萌黄色」と呼ばれます。
お三輪と同じ萌黄色の衣裳の女の子キャラクター、思い浮かびますか??
そう、まずは『俊寛』の千鳥、そして『新版歌祭文』のお光ですね。
2人とも、出身は絶海の孤島だったり、のどかな農村だったり、確かに‘田舎’です。
かんざしは小さいので近くで見ないとわかりにくいかも…
劇場チラシの菊之助さんのお三輪をじっくり見てみてくださいね。
ちなみに、演舞場売場では『妹背山』、もう一問出題していました。
求女の着物の柄は、貴公子が身分を隠すような役柄によく使われます。
何の模様でしょう?
答えは「露芝」です。
衣裳も、登場人物の属性を表す、重要なコード。
他の作品で同じような衣裳のキャラクターが登場したら、思いだしてくださいね!
第3問
『二人椀久』
松山の髪の形は、何というでしょう?
答えは、「元禄勝山」。
(「元禄の勝山」または、「元禄の兵庫」とも呼ばれます)
椀屋久兵衛と遊女松山は、江戸時代の初期に実在した人物たち。
現在の形の『二人椀久』の初演は、1774年(安永3年)と江戸時代半ば。
歌舞伎の歴史からすると、古い時代にあたります。
かんざし類も少なく、シンプルですっきりとしているのも、古風な遊女の面影を残しているのです。
ちなみに、椀久がかぶっている「まげずきん」も、古い時代の風俗を表しています。
第4問
『一條大蔵譚』
鬼次郎が御殿に忍び入る際、持っていたものは何?
答えは、「がんどう」。
現代の懐中電灯のようなものです。
メガホンのような形ですが、中でろうそくが回転して、横向きにならないように作られています。
この「がんどう」、提灯や燭台などの明かりと違うのは、持っている人の顔を照らさないこと。
御殿に忍び入るのに目立ちたくない鬼次郎には、うってつけです。
ちなみに、この場面で鳴っていた太鼓の音は、「風音」。
風が強いと、風除けのついている「がんどう」は便利ですね。
・・・
いかがだったでしょうか?
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